カロッツェリア パイオニアカーナビ AVIC-ZH900MD
  サファリのフロントカバーをこじって外している時に友人が
やってきて,カロッツェリアのカーナビAVIC-ZH900MDを
クオリスに取り付けてくれました。

 発売当時の定価は約40万円の高級品ですが,発売が2004年なので
11年前の古いHDDカーナビです。

 これまでカーナビが付いている車に乗ったことがないので,
使い方が分からないのはもちろんのことですが,これまで便利に
使ってきたUSBオーディオが使えなくなってしまったのが不便です。

 説明書を見ると,30GBの内蔵HDDにmp3データを入れて,
ミュージックサーバーとして使える機能が搭載されていました。
基本設計が11年前なのでCDを読み込ませ,それを逐次HDDに
ため込むというやり方がデフォルトになっています。

 しかしPCに保存されている大量のmp3をCDに入れ直して,
それを1枚ずつカーナビに保存するのも,手間とコストが大変です。

 本体にはCFカードスロットがあるので,それを経由して本体に
音楽データを転送できるそうですが,やり方が説明書やwebサイトなど
あちこちに分散されて書かれていて,出来るまでに数時間も悩んで
しまいました。




 説明書には必ずエンジンを始動してからナビゲーションの操作を行うように
注意書きがあります。

消費電流をクランプメータで測ると約3Aも消費するので,もし4時間
ACCのまま使うと12Ahも消費してしまい,弱ったバッテリーだと
エンジンの始動が厳しくなることでしょう。




そこでバッテリー充電器を接続して4.7Aを充電しながら
作業を行います。




これが2DINサイズの本体です。
必要な時にLCDパネルが立ち上がってくる構造ですが,エアコンの
吹き出し口をふさいでしまいますね。




前オーナの楽曲を1つずつ消去するのは大変時間がかかるので,




起動画面中にリモコンの渋滞ボタンと決定ボタンを押しっぱなしにすると,




HDDの初期化画面がでます。




20分くらいで初期化が完了し,ミュージックサーバーのデータをすべて
消せました。




CFカードを用意します。




説明書を読むと,一見したところCFカードの中に01, 02, 03...とフォルダを
作ってその中にmp3ファイルを置けばよいように思えますが,
これだと本体が認識しません。




WEBページからナビスタジオという専用ソフトをダウンロードして,
転送リストに追加します。




右下の,”CFカードに転送する” をクリックすると,曲調を検出する
画面になります。




その計算が終わると,CFカードへデータが転送されます。

この時点でファイルの拡張子はmp3では無くなり,ルートディレクトリ下に
AVMTRというフォルダが出来て,拡張子がppdという小さいファイルと
大きいファイルに変換されます。




CFカードを本体に入れると,




メモリーカード楽曲読み込みが選べるようになります。




HDDにファイルが書き込まれます。




CD10枚分を320kbpsでエンコードしたmp3ファイルをHDDに
書き込むのに,約1時間もかかりました。

つまりCD100枚分のデータをHDDに転送するためには,一晩
かかることになり,まさかその間ずっとエンジンを掛けておくわけには
いかないので,冒頭に書いたようにバッテリー充電器が必要です。

このあたりの設計が非常に古く感じますが,マップのスクロール速度や
音声認識の精度,ナビゲーションの丁寧さなどは10年前の
製品とは思えないほど良い感じでした。





おつかれさまでした。






 
LLC漏れの修理とフロントカバーの交換

 去年の5月に,フロントカバーとシリンダブロックの合わせ部分に
GM-8300を塗り込んでLLCの漏れを止めたつもりでしたが
今年の冬にまたもやLLCが溜まっているのを見つけてしまいました。

 しかし漏れるスピードが大変遅いようで,夏になると漏れる
スピードよりLLCが乾くスピードの方が早くなるらしく,
一見したところあまりひどいLLCのにじみは見られなくなりました。

 このまま放っておいてもほぼ実害はないのですが,いざ無視できない
LLCの漏れが起こった時に,必要な部品が廃番になり修理が困難に
なる可能性があります。

 LLCが漏れている場所はシリンダブロックとフロントプレートの
すき間およびフロントプレートとフロントカバーとのすき間の2ヶ所
なので,これらのガスケットを交換すれば直るはずです。

 ガスケットの値段そのものは5000円もしませんが,
いざ交換作業となると,本ブログの1位,2位を争う困難さが
予想されます。

 秋の大型連休シルバーウィークは,ずっと晴れの天気予報だったので
過ごしやすいこの時期に一気にやってしまう事にしました。




 難しい作業の前には,作業環境の整備が大切です。


脱着式の輪留めを外して平らなスペースを確保します。




 LLCを抜きます。




オイルも抜きます。




 ついでにオイルフィルタも交換しておきます。




ここを外してから,




シュラウドを引き抜くとスムーズで,ホースに傷も付きません。




次にラジエータを引き抜いて,




じゃまなゴムも外します。




この辺に緑色のLLCが乾燥した跡が残っています。




次はパワステベルトを外し,




オルタネータベルトも外し,




エアコンベルトも外します。




ストレートの差し込み角19mm,全長1mのロングハンドルを用意します。




ギアを5thに入れて,41mmのソケットでクランクプーリーナットをゆるめます。




クランクプーリーナットを取ります。




さてここで今回の秘密兵器,自作クランクプーリプーラの登場ですが。。。




おや,いくらやっても折れ曲がるだけで,クランクプーリーは
びくともしませんよ?

クランクプーリーのトーショナルダンパの鉄板が曲がり,
ゴムがつぶれるほど引張り荷重をかけても,全く抜けませんでした。






(´・ω・`)ショボーン



ハンマーでクランクプーリーとクランクシャフトをいくら叩いても,
全く外れる気配が無いので。。。





アングルドリルを使って,テーパーコーンに穴を開け,その横を
タガネで叩いて歪ませます。

こうしてテーパーコーンを真円から歪ませ,その歪んだ部分が自らの
テーパーによって手前に押し出すように作用するという高度な?
作戦です。





おおー,テーパーコーンが取れました。


もしも強力なプーラでムリヤリ引き抜いていたら,トーショナル
ダンパのゴムがつぶれた反力でプーラが飛び,エアコンの
コンデンサにダメージを与えそうな気がしましたが,

テーパーコーンが挿入されている限り,力学的にどんなプーラでも

引き抜けません。




これでクランクプーリーがフリーになるわけですが,この部品が干渉して
引っかかるので注意してください。




おや?



クランクシャフトにドリルの跡が。



(ノ∀`)アチャー




しかしTD42は,クランクシャフトではなくクランクプーリーがオイルシールと
接触する構造なので,実害はほぼ無いと信じることにします。



後ほど会社のおじさんに聞いたところ,

「テーパコーンで勘合しているプーリは,プーラーの静荷重だと
いくらやっても抜けないよ」

「ハンマーで衝撃荷重を加え,何とかしてテーパーコーンを
抜いてやらないと」

との事でした。

大型の工作機械等では,テーパーコーンのフランジ部に
めねじが切ってあって,そこにボルトをねじ込んでテーパーコーンを
抜き出すような設計になっているものがあるそうです。



次回クランクプーリを外す時には,こんな特殊ハンマーを自作する
作戦が考えられます。

直径5cm,長さ40cmの鉄の棒を使えば質量は約6kgになり,
それなりの衝撃をプーリやクランクシャフトに与えることが
出来そうです。









こうして一つの山場を越えたので作業を進めます。




サーモスタットハウジングを外し,




ウォータポンプも外し,




パワステポンプとオルタネータをずらして,




ハンドルを左に切ってから,




エンジンガセットとオイルパンを外します。




燃料ポンプギアカバーを外し,




Zマークを合わせておきます。




タガネとハンマーでGM-8300をはつると,接着剤の下は漏れたLLCで
ベタベタでした。




タガネとハンマーで接着剤をどんどんはがしていきますが,




ここのスタッドボルトが,さびで太くなりフロントカバーと
固着していて,なかなかフロントカバーが外れません。




スクレーパの柄が割れるほどハンマーで叩きまくり,
タガネも併用してようやくフロントカバーが外れました。




カムギアが丸見えです。




燃料ポンプのギアにプーラをかけて,




テーパー勘合ではまっているので,バキーンと外します。




カムギアはぬるぬると普通に外れてきます。




アイドラーギアは手で引っ張れば取れます。




これでようやくプレートを外すことが出来ました。




次にサビサビのスタッドボルトを外します。




シリンダブロックの面はオイルストーンで研磨し,なおかつ穴は
すべてタップでクリーニングします。




新しいスタッドボルトをセットします。

ずっと以前に間違えて買ってしまった手持ちがあったので,
作業続行可能です。

もしも持っていなかったら,この状態のまま部品待ちで作業中断に
なるところでした。

皆さまも,フロントカバーを交換する際には十分注意してください。




ついでに買った新品のクランクギアを差し込みます。




ガスケットを入れます。




プレートを入れるのですが,下にある位置決めのピンが渋いので
ショックレスハンマーで打ち込みます。




1.9kgmで燃料ポンプを固定します。




おや,新品のフロントカバーなのに誰かがぶつけた跡があるので
修正します。

こんな大型のアルミ部品なのに関わらず,箱に入っていないことが
日産クオリティでしょうか。




パワステブラケットを移植します。




タコセンサも移植します。

問題のo-ring部分には,トヨタ純正液体ガスケット(FIPG)を
塗っておきました。




アイドラーギアもついでに新品を買ったので,




クランクギアとマークを合わせて取り付けます。




カムギアは入れるのが渋かったので,プラハンマーで打ち込みました。




ちゃんと入りました。




8.5kgmでボルトを締め付けます。




燃料ポンプギアは5.5kgmで締め付けます。




取り付けました。




フロントカバーを外す時にメモしたボルトの長さを確認し,




新しいフロントカバーに書き込んでおきます。

フロントカバーはシールにFIPGを使うので,フロントカバーを
取り付けてから,
「ここのボルトはどれだっけ?」
と悩んでいる時間はありません。




ちなみにFASTに載っているフロントカバーのボルトは
間違えだらけでした。




整備要領書 追補版III EM-36の方が信用できます。
(ただし全ボルトが網羅されてません)




クランクプーリーとダンパーを3kgmで取り付けておきます。




プレートを脱脂します。




組み付けペーストを準備していなかったので,ハブに使う日産純正
MP2グリースを各ギアに塗り込みます。
オイルが回ってこないうちの初期潤滑のためです。




オイルシールを用意して,




プラハンで打ち込みます。




O-ringを2本入れて,




トヨタ純正FIPGを3.5mmねらいで盛り上げます。

日産純正ベンガラ色FIPGは硬化後にカチカチになるので,耐久性は
イマイチに感じますが,剥離はやりやすいです。

トヨタ純正黒色FIPGは硬化後も弾力を持っているので,耐久性は
期待できますが,剥離はブヨブヨしているので大変です。




カバーにもFIPGを塗って,




1.9kgmで各ボルトを締めます。




クランクプーリーを差し込み,第二の山場を越えました。








まだまだ地味な作業が待っています。

3Mのガスケットリムーバとヘラを使って,オイルパンを
クリーニングします。




ガスケットの四隅をFIPGで軽く貼り付けます。




オイルパンとエンジンガセットを取り付けます。

トルクレンチが入らない狭いところで,34本のボルトを均等に締めるのは
腕がだるくなります。

オイルのしずくが落ちてくることも多いので,保護メガネのありがたみが
分かります。





ここまでやったついでに,オルタネータと同軸に付いている
バキュームポンプのオイルチューブも交換することにします。




あれ,意外と柔軟性があって傷んでいません。

17万キロの時にディーラでリビルトオルタネータに交換してもらった時,
同時に交換したのでしょう。




14mmと17mmのダブルスパナで締め込みますが,狭いので
かなり手強いです。




オイルチューブを2本とも交換しました。

これでオイルリークによるバキュームポンプトラブルの可能性が
減ったことでしょう。




パワステポンプブラケットを取り付けます。




ああっ,ウォータポンプのボルトがサビサビでしたが,
発注を忘れたので仕方なくそのまま使い回しです。




ウォータポンプを取り付けます。




合わせ面はあらかじめオイルストーンを使って,




良く磨いておきます。




ここは新車時に2枚ガスケットが入っていたので,今回はおまじないの
ために2枚ガスケットを入れてみます。




サーモスタットハウジングを戻します。




配管を戻します。




さて次回テーパーコーンがスムーズに外れるようにスレッドペーストを
薄く塗って,




ねじ部は良く脱脂して,




クランクプーリーを気合いの30kgmで締め込みます。

足元の段ボールが反力でズルッとスリップします。




各ベルトを取り付けて,




ラジエータ下部のゴムも戻して,




作業性UPのために外しておいたバンパーの裏にPOR-15を塗って,




フロントバンパーを戻します。

右下がひどいサビで,表まで貫通しているレベルでした。




ラジエータとファンを戻し,




シュラウドを戻し,




ここを取り付けて,




タイヤを取り付けたら,




オイルを9L注入します。

やわらかめの5W-30です。




ジャッキアップして車体を前上がりにしてから,




LLCを40%くらいに薄めて11L入れます。






さて,ここまで来たら次は緊張のエンジン始動ですが,



 

  ∧_∧
( ・∀・) ドキドキ
( ∪ ∪
と__)__)









おおーさすがTD42。 あっけなく普通に始動しました。





予想通りエンジンを切ると,オイルレベルゲージに全くオイルが
付いてません。




1.5Lオイルを追加してOKレベルになりました。




脱着式の輪留めを戻し,




10Lの廃油を回収して作業完了です。





おつかれさまでした。





 

カブトムシの幼虫

  小さい頃,昆虫の類はどちらかといえば好きな方でしたが,
そのせいか長男に長い昆虫ブームが来ています。

 去年はもらったカブトムシのつがいから産卵させるところまでは
成功したのですが,飼育ケースが小さかったのかまたは乾燥しすぎた
せいか,卵がひからびて全滅してしまった苦い経験があります。

 今年は7月に近所のお寺でカブトムシを20匹くらい捕まえて,比較的
大きなケースを使い,毎日霧吹きで加湿して飼っていましたが,
うまく卵がかえったようでケースから小さな幼虫が見えるように

なりました。

 Webで調べると霧吹きのやり過ぎで幼虫を死なせてしまうケースが
多いようですが,エアコンがずっとonしている居間の横にある玄関に
置いてあると,通気性の良い虫かごでは毎日霧吹きをしてちょうど
良かったようです。

 このままの虫かごでえさ不足によって幼虫がマットの上に出てきてから
大きなケースに移しても良かったのですが,どうしても早くにょろが
見てみたいというので,長い秋雨の晴れ間に幼虫を大きなコンテナに
移すことにしました。




ケースの置き場所を検討します。

日当たりが悪くて通り道の邪魔にならない場所にします。




砂利を敷いてコンテナを置きます。




カブトムシにも使える無農薬腐葉土40Lを入れるのですが,




Webで調べると初めから十分に湿っているので加水不要という意見が
多いのですが,予想以上にパサパサだったので,水を加えてよく
かき混ぜながら入れます。




底まで掘ると水がしみ出る程度まで加水しました。




次はamazon.comで一番安いカブトムシ用発酵マットを20L入れます。
これも加水しながら良くかき混ぜます。




一番上の層は,2chで評判の良いダイソーの腐葉土を3袋
9L入れてみることにしました。




和歌山県産です。色目も真っ黒で良く発酵しており,変な臭いも
全くせずに品質が高いイメージです。




これも少し加水しながらよく混ぜます。




さて,親のカブトムシが☆になってしまってから2週間が経過し,
幼虫が見えるようになった虫かごを玄関から出してきます。




おお,ひっくり返すと予想通り幼虫がたくさん出てきました。




急に明るいところに出されたので,あわててみんなもぐっていきます。




まだそんなに大きくない二令幼虫です。




幼虫が大好きと評判の,フジコン バイオくち木ブロックを入れて,

穴に水を入れます。

説明書には重しをして水に5分間沈めると書いてありました。

成虫の飼育に使っていたくち木の止まり木も,

マット中に2本放り込みました。




30匹あまりの幼虫は元気にもぐっていきました。






。。。約1ヶ月後の15/10/10にコンテナを開けてみたところ,




バイオくち木がボロボロに破壊されてました。

(;゚Д゚)エエー




軍手でバイオくち木の下をさぐると,10匹以上の3令幼虫が
集団でバイオくち木をむさぼり食っていました。

カブトムシの3令幼虫は,バイオくち木が大好物な事は
間違いないようです。




2個買ってあったので,もう一個のコンテナにも入れることに
しました。




こちらのコンテナにはまだ3令幼虫がいないはずですが,
バイオくち木BLOCKを入れて,




じょうろでマットごと加水します。




8日後の15/10/18に,白いカビと青いカビが生えたバイオくち木ブロックを
めくってみました。





すると。。。





こちらのコンテナでも4匹の3令幼虫がバイオくち木ブロックに
群がっていました。

普通のくち木は知らんぷりをしているのに大変な違いです。
3令幼虫を集めるような特別な臭いが出ているのでしょう。

1個300円程度ものですが,通販で買うと送料が1000円も
かかってしまうので割高感があり,夏の間にもっと買いだめしておけば
良かったです。

 

 


 

年が明けた2016年5月6日にふたを開けてみたら,何匹もの

幼虫が地面の上に出ていました。

 

食べるマットが減ってきたのか,さなぎになる良い場所を

探しているのかどちらかでしょう。

 

 

 

なかなかかわいい顔をしてます。

 

 

 

2016年7月4日。

最近梅雨明けかと思われる30℃越えの気温に誘われて,

次々と羽化して地上に出てきました。

 

まださなぎの仲間を傷つけないように,観察用の大型虫かごに

移します。

 

大きさは天然物と同じか,ちょっとだけ小さいくらいでしょうか。
うまく行っていれば,引き続き70匹超の成虫が次々と

マットの上に出てきてくれる予定です。

 

 

 

 

 


おつかれさまでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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